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上肢マヒのロボット型リハビリ装置「ReoGo-J」はどこが凄いのか

上肢用ロボット型運動訓練装置「ReoGo-J」/(了德寺大学・松元秀次教授提供)

 上肢の関節は、肩、肘、手首、手指とあるが、リハビリを行うことで体に近い方(肩や肘)から回復していくという。ReoGo-Jは、主に肩や肘の関節の動きを改善させる運動訓練装置になる。国内の多施設ランダム化比較試験の結果、療法士による訓練とReoGo-Jを併用した群では、療法士による訓練と自主訓練の併用群に対し、運動機能の指標が有意に改善したことが報告されている。

 産業用ロボット製造の大手メーカー・安川電機も「CoCoroe AR2」という上肢用リハビリ装置を開発している。

「このリハビリ装置の場合、手装具を装着し、上からワイヤで吊ってアシストした状態で訓練を行います。そして、訓練の動作で使う筋肉に適切なタイミングで電気刺激と振動刺激を与えて、目的とした運動をサポートする機能があるところが大きな特徴です」

 設定できる訓練動作は6種類ある。たとえば、遠くにある物に手を伸ばす動作、机の上の物を口元へ持ってくる動作など。握り・離しの動作を行う手指のリハビリを含めた上肢の反復訓練を行うことができる。

 上肢マヒのリハビリでは、自主訓練にリハビリ装置を活用することで効果が期待できるという。

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