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コロナ禍で若い人にも増加 帯状疱疹を後遺症なく治すには

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 治療は早ければ早いほど効果的です。早い段階で治療をすると、痛みが悪化する前に症状を抑えられます。逆に、痛みを我慢して悪化してから治療を開始すると、薬の効きが十分でなかったり、痛みを完全に抑えられずに長期化するケースも。注意してください。

 治療は飲み薬で行います。今は帯状疱疹の効果的な治療薬が開発されていますから、早い段階で服用してもらえば、痛みも抑え、副作用(帯状疱疹後神経痛=皮膚の症状が治った後も痛みが残る)のリスクも少ないです。重症の場合は入院して抗ウイルス薬の点滴が必要になることもあります。がんの治療をしている人など免疫が弱っている方は重症化しやすいので早めに病院を受診しましょう。50歳以上の方は帯状疱疹ワクチンの任意接種が可能です。費用は2万円程度ですが、一度のワクチン接種で10年間程度有効とされています。

 ワクチンも重要ですが帯状疱疹の予防策は免疫力を低下させないこと。つまり、体を疲れさせない、ストレスを受けない、ためこまないことです。疲れを感じた時はできるだけ睡眠を取るなど、心身の休養をしっかり取るように心掛けてください。今年の夏も猛暑となるようです。夏バテは免疫の低下につながりますので注意しましょう。

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葉山惟大

葉山惟大

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