米国の研究報告などから、今後はトシリズマブかバリシチニブのどちらか一方を投与するケースが主流になる可能性もあるというが、江戸川病院グループでは現時点で3剤が投与されている。これに加え、血栓の形成によって起こる合併症を予防するために抗凝固薬が使われる。
「さらに、抗原定量検査でウイルス量が50(ピコグラム・パー/ミリリットル)程度に減った段階で、免疫反応や炎症を抑制するステロイド薬の『デキサメタゾン』(同)を投与します。ウイルスが多い初期に使うと、ウイルスが減るスピードが落ちてしまうので、ウイルス量が減った段階で使うことが重要です」
ワクチン接種と治療法の整備によって、重症化して入院したり、死亡する患者は大幅に減ってきている。
今冬に予想されている第6波を乗り切るためにも、「ワクチン接種は大前提」だという。