Dr.中川 がんサバイバーの知恵

小倉智昭さんは肺に…膀胱がん転移 GC療法で50%縮小、10%消失

小倉智昭(C)日刊ゲンダイ

 その効果は、約50%はがんが縮小、約10%はがんが消失します。しかし、その持続期間は平均で10カ月ほど。効果が短いのがネックです。

 そこでGC療法が効かなくなったり、副作用で継続が難しくなったりすると、免疫チェックポイント阻害薬キイトルーダで治療します。

 がん細胞は、自らを攻撃する免疫の仕組みを狂わすことで、免疫から逃れるのですが、免疫にかかるブレーキを外し、がん細胞への攻撃力を高めることでがんの縮小効果を示すとされます。

 キイトルーダも点滴で1回45~60分ほど。比較的副作用が軽いため、3週間間隔で続け、効果が認められる間は継続していくことになります。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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