なぜ、白膜に硬結ができるのかはハッキリしていない。ただ、ペロニー病は糖尿病、愛煙家、男性ホルモンが低下した人に多い傾向にあり、手のひらの腱膜組織にシコリができて指が曲がる「デュピュイトラン拘縮」の患者の約7~10%にペロニー病の併発が見られることが報告されている。
「ご存じのように糖尿病や愛煙家は全身に慢性炎症が起きることが知られています。そこで白膜の硬結には炎症性サイトカインが影響しているのではないか、と仮定して、ペロニー病の患者さんの血液型分布を調べ、炎症性サイトカインの分泌との関係を明らかにすることを思いついたのです」 かつては性格診断に利用されるだけの非科学的存在とみられてきたABO式血液型だが、いまはそれにより病気になりやすいタイプ、なりにくいタイプがわかっている。
たとえば、米心臓協会学術集会では、心臓発作を起こすリスクはО型が少なく、A型、B型、AB型が高いという研究結果が報告されている。がん、認知症、糖尿病など多くの病気でも、ABО式血液型によって発症リスクに差があることが明らかになっている。