後天的に男性器が曲がる「ペロニー病」 血液型O型はリスクが2倍増し

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「日本では山口大学の調査で0.6%の発症頻度とされています。しかし、日本では下半身の疾患を隠す傾向にあるうえ、曲がりが小さく自身で気がついていない人もいて実際の患者さんはもっと多いと思います。ペロニー病の主な症状は、勃起時のペニスの変形(屈曲や短縮)、勃起時の痛みなどです。変形が強いと性交渉ができなくなり、ED(勃起障害)の原因になることもあります」

 ペニスの構造は、亀頭から尿道の周りを囲んでいる「尿道海綿体」と、その両側にある「陰茎海綿体」から形成されている。性的興奮があると、この海綿体内に血液が流入して膨張することで勃起する。先天性陰茎湾曲症は、この海綿体の発育がアンバランスなため曲がってしまう。ペロニー病は後天的に海綿体に異常が起きることで曲がることがわかっている。

「じつは、これらの海綿体は『白膜』と呼ばれる丈夫な線維組織の膜に包まれていて、正常な勃起では海綿体の膨張に合わせて白膜も伸びることがわかっています。ところがペロニー病では白膜の一部に良性のシコリ(硬結)ができて、白膜の伸展が均等でなくなり、一部が突っ張ってしまう。シコリができている方向にペニスが曲がってしまう。中には90度以上も曲がるケースもあります」

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