■炎症性サイトカインの分泌量が関係か?
「私が所属する東邦大学医療センター大森病院リプロダクションセンターでは、手術を含めたペロニー病の治療が可能な数少ない病院です。そのため全国から多くの患者さんが集まっています。そこで2004年3月から19年12月までに手術を受けたペロニー病患者202例と、同時期にペロニー病以外の病気で手術を受けた患者の中から無作為に選択した対象者846例のABО型の血液分布の比較を行い、それぞれの血液型の発症オッズを算出しました」
その結果、ペロニー病以外の群は、A、B、AB、Оの血液型の分布は日本人の分布とほぼ同じだったのに対して、ペロニー病群はО型が多く、B型が低かった。
「さらに最もペロニー病になりにくいB型に比べて、どの程度かかりやすいかを示す発症オッズ比を血液型ごとに計算しました。すると、A型が1.49、AB型が1.81、О型は2.02となり、ペロニー病に最もかかりやすい血液型はО型で、反対に最もかかりにくい血液型はB型であることがわかったのです」