急性低血圧を甘く見てはいけない…コロナワクチン接種後にも多数報告

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 世界保健機関(WHO)の基準によると、低血圧とは安静時「収縮期血圧(上)100㎜Hg以下/拡張期血圧(下)60㎜Hg以下」とされている。低血圧によって、めまい、立ちくらみ、頭痛、倦怠感、食欲不振、肩こり、動悸、胸痛などの症状が表れる。

 大きく分けて「慢性低血圧」と「急性低血圧」があり、慢性低血圧は原因がわからない本態性、原因疾患によって起こる症候性に分けられる。

「より注意すべきなのが急激に発症する急性低血圧です。アナフィラキシー、急性心筋梗塞、不整脈、大量出血などが原因で生じ、ショックになると命の危険があるので速やかな対応が求められます。原因が特定できるものについてはそれに対応した治療が必要で、血圧を上げる昇圧剤の使用や集中治療が行われる場合もあります。ワクチン接種や薬剤による急性低血圧に対しては、万が一の発症に備えて投与後に医療関係者が経過観察します。医療機関で指定された安静時間を守ることが大切です」

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