HPVワクチン接種+検診で子宮頸がんをほぼなくせることが世界中で証明

接種機会を逃した年代でも定期接種の扱いに(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

「つまりこの間、定期接種の機会を逃した女性たち(少なくとも300万人以上と推定)がいるのです。そこで、1997年度生まれ(来年度25歳)から2005年度生まれの女性たちも、キャッチアップ接種(定期接種と同様に無料)の対象となりました」

 キャッチアップ接種のスタートは、従来の定期接種と同様に今年4月(市町村によっては前倒しのところもある)。期間は3年間だ。

「標準的に接種は6カ月間に3回です。8年前に接種を1回、または2回しており、そのまま中断していた方も、3回目まで接種を続けてください。接種間隔が延びても有効性は落ちませんので安心してください。ここがコロナウイルス(HPVは変異しない)、コロナワクチン(作製法が異なる)とは違う点です」

 HPVワクチンは、ターゲットとするHPVの型をいくつ含んでいるかによって、「2価」「4価」「9価」の3種類に分類されるが、定期接種とキャッチアップ接種に使用されるのは「2価」と「4価」。「2価」「9価」は子宮頚がんの予防効果が高く、「4価」および「9価」は、性器にできるコンジローマの予防も可能。コンジローマは良性のHPV感染症で、性行為の相手にうつす可能性があり、再発する厄介な病気だ。

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