時間栄養学と旬の食材

【蕾菜】気持ちを落ち着かせる成分タップリの新しい野菜

血圧降下や精神安定作用があるといわれる「GABA」を多く含む

 そんな蕾菜には注目すべき栄養成分がたくさん含まれています。まずは血圧降下作用や精神の安定に効果があるといわれているγ-アミノ酪酸です。「GABA」とも呼ばれてます。GABAは1日10~20ミリグラムの摂取で血圧抑制などの効果があるといわれますが、蕾菜には、なんと100グラム中に40ミリグラムも含まれているのです。蕾菜は大きさにもよりますが1パック当たり4~10個で約50~100グラムとして売られていることが多いです。目安にしてみてください。

 また、GABAの効果のひとつとして、精神の安定=興奮している神経を鎮めリラックスさせてくれる働きがあることもわかっています。時間栄養学的に考えると、夕方から夜に向けて食べることで、気分の高まりを抑えて寝つきの悪さを改善してくれる可能性も考えられるわけです。

 また、目の健康に関わるβ-カロテン、動脈硬化や血栓予防に役立つビタミンEなども含んでいますが、これらは油に溶けやすいビタミン類です。蕾菜を天ぷらやニンニクのオリーブオイルソテー、パスタの具にすると、よりたくさんの栄養素を取り入れることができそうですね。

 サラダにするときは、ぜひオイルインしたドレッシングで。マヨネーズで食べてもおいしいですよ!

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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