独白 愉快な“病人”たち

大腿骨頭壊死症で引退…元オリックス西浦颯大さんが苦闘を語る

西浦颯大さん(提供写真)

 立ち上がれたのは術後1カ月半後ぐらいだったと思います。人の手を借りて平行棒につかまって歩くリハビリを始めました。あまり何も考えていなかったですね。とにかく先生の指導に従って、自分のやれることをやっていました。つらかったことを挙げるとすると、おいしいごはんが食べられなかったことぐらい(笑い)。

 両足で約半年間の入院生活でした。おかげさまで右足は壊死範囲が小さかったので完全に治りまして、この先も大丈夫と言われています。ただ、左足の骨頭は壊死の範囲がこの病気では一番ひどいレベルまで広がっていたので、走れるまでには回復しませんでした。8月には打撃練習などをやってみて復帰を目指したのですが、やはり無理でした。

■可能性があるなら挑戦する価値はある

 今も左股関節は歩くと結構な痛みがあります。日によっては寝ていてもジンジンします。日常生活ではイスに座るときのような屈伸の動作に痛みがあって、不便を感じています。でも、痛み止めの薬は飲んでいません。なぜなら自分はタフなんで(笑い)。

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