このコラムでも以前、耳鳴りの新しい治療法として補聴器を利用した音響療法が最近注目されているとお伝えしました。耳鳴りは気象病・天気痛の症状にもみられるものです。
実は古くから、気候の変化と体調が関係があると訴える患者さんは多かったのですが、つい最近までそのメカニズムははっきりと分かってはいませんでした。それを佐藤医師が2019年、マウスを使った実験で実証。内耳の器官が影響しているというメカニズムを突き止めたわけです。
耳は、音を聞くだけの器官でなく、気圧の変化や平衡感覚などもつかさどる、大事でデリケートな器官だというわけなんです。
原因不明の体調不良はつらいもの。でも原因が分かると安心したり、備えることができたりします。「今日は気圧の変化が激しいから仕方ない。ゆっくり休もう」と自分で自分の体調をコントロールしたり、適切に対処することができるといいですね。
認知症を予防する補聴器のすべて