顎関節症の症状が表れたとしても、命に関わったり、日常生活が送れなくなるわけではない。しかし、口がほとんど開けられなくなって食事に苦労したり、頻繁にこめかみのあたりが痛むなどして生活の質は大きく落ちてしまう。
「顎関節症で口を大きく開けられない場合、そのまま放置していると、成人では半年ほどで外側翼突筋の上頭が萎縮して伸びなくなり、固まって元に戻らなくなる恐れがあります。口を開けて指が縦に3本入れば大きく開けられているといえますが、1本分しか開けられない場合は、その段階でしっかり処置を行うことをおすすめします」
■セルフケアが重要
顎関節症の種類は、大きく「咀嚼するときに働く筋肉の炎症」と「顎の関節内部の異常」に分けられる。
筋肉に問題があって痛みが出ている場合、まずは「セルフケア」での改善を目指すケースが多いという。