28カ国で同時多発的な感染を確認…「サル痘」世界的流行への違和感

サル痘ウイルス(CDC提供・共同)

 ちなみに同HPには「バイオテロが疑われる状況と対応─天然痘」として、「季節外れのインフルエンザ様症状の流行、天然痘ワクチン接種歴のない若年層を中心に罹患、2~4病日頃、一時解熱傾向となると同時に発疹が出現」「天然痘を鑑別診断に入れ、原則的にワクチン接種歴のある医療従事者が確実な感染防御策のもとに患者を個室隔離して対応する」などが記載されている。

 都内の医師も言う。

「これまでのサル痘の情報の出方をみると、WHОや各国政府の担当者は早い段階でサル痘の感染拡大を察知していたはずです。公表しなかったのは混乱を起こさないためで、公表したのは大丈夫と確信したせいかもしれません。しかし、感染症はどう広がるかは誰にもわからない。本来はヒト─ヒト感染しにくいサル痘が、世界中で感染拡大している異常さを私たちはもっと深刻に受け止めるべきかもしれません」

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