老親・家族 在宅での看取り方

コロナに感染した外国人観光客からオンライン診療の依頼が

写真はイメージ(C)Chaay_Tee/iStock

 医師が足を運び、診察する「対面診療」に対し、スマホやタブレットさらには動画通話のような情報通信機器を通して診察するこの「オンライン診療」の最大のメリットは、なんといっても時間が短縮されることです。

 現在私たちの診療所では、患者さんやご家族でなにかちょっとした心配事や気になることがあった場合、いつでも電話をいただき、それに応対するようにしています。しかしそんな問い合わせも、例えば動画通信なら、声だけでなく相手の姿も確認できます。医療側としては、患者さんの状態をより把握できますし、患者さんやご家族においては、安心感が増すことでしょう。

 会計や処方薬の手配もインターネット環境さえあればオンライン上で行うことができます。

 特に最近のコロナ感染の予防という状況の中、安心安全を目指す在宅医療との親和性はますます高くなっていくのではないかと思われます。

 今後の通信機器の発展によっては、患者さん側の選択肢を増やし、さらなる可能性を広げていく。よりテーラーメードな在宅医療を実現する重要アイテムとなるのではないかと期待しているのです。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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