注目の「機能性表示食品」フードロスの解決も期待できる

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 すでに、同学会の研究成果を使った嚥下しやすい高齢者向けの食品や、糖尿病患者向け食品の開発、食後の血糖値上昇を抑制する柿ポリフェノールの研究、血液改善の研究で得た自律神経の知識を用いたストレス低減を可能にする食品の開発なども行われている。

 同学会から生まれた代表的食品といえば「機能性オリゴ糖」である。

「ヒト腸内の細菌叢(腸内フローラ)が人間の心と身体の多くの病気に関わっています。そのため、健康維持に重要な腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えるプレバイオティクスの研究が盛んです。その代表的なものが『機能性オリゴ糖』です。いまでは機能性オリゴ糖を効率良く製造するための酵素が発見され、さまざまなものがプレバイオティクスオリゴ糖として流通するようになりました。これも私たち学会での研究成果です」(西尾教授)

■高アミロース米の米粉を使った嚥下食など続々と開発

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