認知症を予防する補聴器のすべて

5つの「きく」をもう一度実現! 補聴器はそのための有効なマシン

写真はイメージ(C)PIXTA

 聞こえの悪い人が補聴器を使うことで、今まで聞き取れなかった言葉や音が聞こえるようになるのは確かですが、それでも必ずしも完全に聞こえるようになるわけではありません。

 補聴器を購入する場合、必ず聴力測定を行います。販売店では大きく分けて2つの測定を行います。低音から高音までのそれぞれの音の領域で、どのくらいの音の大きさなら聞こえるかを調べる目的の「純音聴力測定」。そして言葉をどれだけ正しく聞き取れるかを調べる「語音明瞭度測定」です。

 人は音を聞き、さまざまな音を識別し、言葉を理解し、考え、コミュニケーションを取っています。

 ちなみに「きく」という5つある同音異義語はそんな聞こえることの大切さを考えさせてくれます。

 それはまず、耳で音や声を感じ取る「聞く」と、耳を傾け注意して聞き取る「聴く」。そして次に相手に質問する「訊く」。さらにそれを受けて機能能力を発揮する「利く」。そして、結果その人の周辺や社会に良い影響が表れる「効く」と当てはめることができるのではないでしょうか。

1 / 2 ページ

田中智子

田中智子

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

関連記事