タンパク質摂取のポイントは「アミノ酸スコア」と「朝」にあり

効率よく摂取すべき(C)日刊ゲンダイ

 しかしタンパク質は、高齢者の寝たきりや認知症対策において、非常に重要な存在なのだ。

 加齢とともに筋肉量は減少し、筋力も低下。これをサルコペニアというが、サルコペニアになると歩く、立ち上がるなどの日常生活の基本的な動作に支障が生じ、介護が必要になったり、転倒しやすくなったりする。サルコペニアは、高齢者の各種疾患に影響を与えることも報告されている。

 そもそもタンパク質の働きは筋肉を作るだけではない。疲労回復、睡眠の質向上、精神の安定、免疫力アップなど、実に多彩な働きをしている。

 姫野院長によれば、高齢者の場合、若者と同じ量のタンパク質摂取では不十分。というのも、細胞レベルにおいて骨格筋量のタンパク質は24時間常に合成と分解を続けており、タンパク質の合成速度が分解速度を上回ると筋量が増えるが--。

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