末廣医師によると、頭部外傷というと、かつては「交通事故に遭った若者が多い」という時代があったが、今は80代が最も多いという。
「それも大半が自宅での転倒です」
ただでさえ高齢者の転倒は寝たきりにつながりかねないのに、抗血栓薬服用の人が転倒による頭部外傷で脳内出血を起こしたら、寝たきりはおろか、そのまま死に至る可能性がある。
「さらに抗血栓薬を服用している人は、『トーク(話す)&デテリオレイト(悪化する)』も有意に多い。これは、転倒した直後は元気で話もできているのに、しばらくすると意識障害や麻痺が出て昏睡状態になっていく現象です」
抗血栓薬を服用している人が押さえておくべき点は次の3つだ。
【軽く頭を打っただけでもすぐに病院へ行く】