肥満・糖尿病・脂肪肝は「肝がん」のリスクを上げる…がん死亡数では第5位

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 標準体重に対し、BMI(体格指数)が35を超えている人の肝がんの死亡リスクは、男性で4.5倍、女性で1.6倍。BMI30以上が肥満である欧米に対し、日本ではBMI25以上が肥満で、BMI35を超える人は多くないが、欧米人より日本人は肥満度が低くても内臓脂肪などの影響を受けやすいことがわかっている。

 次に、糖尿病だ。

「米国、日本どちらの研究においても、糖尿病の人の肝がんの死亡リスクは約2倍高い。糖尿病患者の死因の6%は肝がんという糖尿病学会の報告もあります」

 さらに、肝臓に脂肪がたまる脂肪肝も、肝がんリスクを高める。

 脂肪肝には、アルコールをほとんど摂取しなくても発症するNASH(非アルコール性脂肪肝炎)があり、近年はこのNASHによる肝がんも増えている。NASHは、肥満や糖尿病、脂質異常症、高血圧がある人にリスクが高い。

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