肥満・糖尿病・脂肪肝は「肝がん」のリスクを上げる…がん死亡数では第5位

写真はイメージ

「現在は若年者の陽性者は極めて少なくなっています」

 C型肝炎は、1992年にインターフェロン療法が登場した当初は副作用が強く、効き目が悪く、高齢者や肝硬変などは非適応で、「最も発がん率が高い人へ治療が届いていませんでした」。

 しかし現在は「直接型抗ウイルス薬」が複数種類登場しており、ほぼ全員がウイルスを排除できるようになった。

「結果、肝炎ウイルスによる肝がんは減り、非肝炎ウイルスの肝がんが増えています。その数は20年で約5倍です」

■肝がんになりやすい要素を抱えた人は多い

 では非肝炎ウイルスの肝がんでは、何が原因のものが増えているのか?

 まずは、肥満。

「肥満ががんのリスク因子であることはあまり知られていません。北米の90万人のコホート研究では、男性では肝がんが最も肥満の影響を受けるとの結果でした」

2 / 4 ページ

関連記事