東洋医学を正しく知って不調改善

正月の伝統行事にまつわる東洋医学の知恵 お屠蘇には漢方が含まれる

屠蘇散という漢方処方により、消化機能を整え、風邪を予防する効能があるとされる「お屠蘇」

 七草がゆに入っている「七草」、つまりセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロは、どれも胃腸の働きを高め、食べ過ぎや濃い味つけなどによって生じがちとなる、胃腸の気の滞りを改善する作用があります。

 このように昔から日本にある風習の中にも、東洋医学の未病や医食同源の思想が色濃く反映されており、健康や無病息災、長寿といった願いのこもった先人の知恵をうかがい知ることができます。東洋医学の知恵を改めて見直し、みなさんが健やかな生活を行う上でのヒントにしていただければと思います。

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王瑞霞

王瑞霞

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員。中国山東中医薬大学卒業。中国北京中医薬大学大学院修了。日本大学医学部医学博士。鍼灸師、登録販売士。

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