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北米最大のテクノロジーの祭典CES 全体テーマ「世界の全ての人の安全」が示す意味とは?

多くの人が集まったCES(C)ロイター

 特に注目すべきなのは、今回使われた「人権」という言葉。もう聞き慣れた「サステナビリティ」が地球や自然を守るイメージが強いのに比べ、人間を中心にした考え方にシフトすることで、これまで以上に緊急性を前面に押し出した感があります。

 世界はコロナのパンデミックを同時に体験し、医療などの基本的な権利が守られていない人が、どれほど多いかを知るようになりました。特にこうした状況に敏感はアメリカの若い消費者からは、人権に真剣に取り組む企業が支持されるという傾向も、ますます強くなっています。

 この潮流の中で、CESで実際にどんな商品やビジネスが注目されたのか、ヘルステック、フードテックを中心に次回お伝えします。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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