「一般的な食品表示には、カリウムの含有量は書かれていません」
また、カリウムは味がない。体にいいと思われている野菜や果物、芋、豆類、海藻類、納豆、緑茶に豊富で、肉や魚にも多い。知らないうちにたくさん摂取している可能性がある。
「カリウムの血中濃度はルーティンでは測定しません。意識していないと、自分のカリウムの血中濃度を知るチャンスはほぼ生まれません」
■高齢者は、一度は血中濃度の測定を
前述の通り、CKDで腎機能が低下しているとカリウムの排泄能力が低下する。CKDの人は、まずはカリウムの血中濃度を測定し、必要に応じて主治医や管理栄養士らと食事内容を見直す。
一方、CKDでなくても安心はできない。腎機能のポピュラーな評価項目であるクレアチニンは、腎機能が半分程度まで低下しないと高い数値を示さない。そのため最近は、クレアチニン、年齢、性別を特殊な計算式にあてはめ算出する「eGFR」という数値が用いられるが、すべての人がeGFRで正しく評価されているとは限らない。