長引く息苦しさや発熱の正体は「薬剤性間質性肺炎」かもしれない

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「さらに、免疫力が低下している人は特に注意が必要です」(相良教授)

【薬剤性間質性肺炎の発症歴がある】

「すでに発症歴がある人は、他の薬剤によっても引き起こしやすい体質である可能性が高いです」(相良教授)

 薬剤性間質性肺炎を起こさないためには、漢方薬などの服用の仕方にも気を付けたい。

「漢方薬やサプリメントを含むどんな薬でも、薬剤性間質性肺炎を引き起こすリスクがあります。特に漢方薬には似た成分を含むものが多いため、以前に漢方薬で薬剤性肺炎を起こした人は、今後すべての漢方薬の服用を控えるべきです」(大谷院長)

 診断は主にレントゲン写真や高分解能CT(HRCT)の影、血液検査、聴診から行う。薬剤によるものなのか鑑別するために、薬剤服用歴のほか、過敏性肺炎の鑑別、ペット飼育歴やカビの吸入の有無、新型コロナやインフルエンザ、肺炎球菌やマイコプラズマなど感染症にかかっていないかを確認する。患者側は、具体的な自覚症状、服用・使用している薬やサプリメントの種類を問診の際に提示することが、診断の重要な情報となるので、受診の前にあらかじめメモなどにまとめておくといい。

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