実際、不妊原因の30%が卵管因子とされ、そのうち60%以上がクラミジア感染によるものだとの報告もある。
「怖いのはそれだけではありません。妊娠中のクラミジア感染は流産や早産の原因となることや、母子感染により胎児が肺炎や結膜炎を起こすこともあるのです」
クラミジアが厄介なのは、早期発見・治療が難しいうえ再発率が高いからだ。
「男性の場合、感染すると1~3週間後に、尿道口から白い分泌物が出て、尿道のかゆみ、違和感、不快感などの症状に襲われます。女性の場合は、おりものが増えたり、下腹部や喉が痛くなったりします。しかし、症状のない人も大勢います。しかも、クラミジアは感染経路が多く、腟性交による尿道や子宮頚管への感染のほか、オーラルセックスによる咽頭感染、肛門性交による直腸感染、感染者の体液が目に入ることによるクラミジア性結膜炎を起こすこともあります。それだけ症状も多く、お腹や目の不調の原因がじつは性器クラミジア感染だったということもあるのです」