健康長寿のカギは腎臓にあり

クレアチニン値が高いと言われたら…3つの原因をチェック

筋トレをしている方は数値が高く出る場合が…

 反対に、筋肉量が少ない高齢者や子供は低い値が出やすくなる。ですから、一般的に筋肉量が多いとされる男性と、筋肉量が少ない女性ではその基準値は異なっています。

 クレアチニン値が高くなってしまうのには、どんな原因があるのか。

 大まかには次の3パターンが考えられます。

①生活習慣病(高血圧・糖尿病など)が原因。

②免疫や遺伝の病気が原因。

③筋肉量などが原因で腎臓に異常はない。

「健康診断でクレアチニン値が高いという結果が出て……」と来院された患者さんには、この中でどれに当てはまるかを調べるために、腎臓の特別な採血、尿検査、エコー検査を行います。

 つまり、クレアチニン値だけで「慢性腎臓病です」と評価することはないということですね。私は必ずいろいろな視点で腎臓の状態を確認し、診断するようにしています。

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森維久郎

森維久郎

三重大学医学部卒業。日本腎臓学会専門医。2020年5月、腎臓内科、糖尿病内科、生活習慣病の診療に特化したクリニックを開院。腎臓について伝える情報サイト「腎臓内科ドットコム(https://jinzonaika.com/)」を監修。

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