「睡眠時無呼吸症候群の患者さんは年々増えており、その名前も知られるようになっています。しかし、睡眠時無呼吸症候群の治療であるCPAP(シーパップ)を受けている人は約60万人。CPAP治療の対象者は400万人以上とみられているので、治療を受けている人は、氷山の一角でしかありません」(富田医師=以下同)
その理由として考えられることの一つが、「睡眠時無呼吸症候群=太った男性の病気」という思い込みだ。確かに、肥満は睡眠時無呼吸症候群のリスク因子。肥満の人は上気道にも脂肪が沈着しており、もともと上気道が狭いからだ。
しかし、日本人をはじめとするアジア人は、痩せているのに睡眠時無呼吸症候群、という人が少なからずいる。
「アジア人は顎が小さいため、痩せていても、空気の通り道が狭くなりやすい」
「太っていないから/女性だから、大丈夫」は大間違いなのだ。それ以外にも、「鼻の通りが悪い」「扁桃が大きい」「舌が大きい」「首が太い」が、睡眠時無呼吸症候群の原因になる。