睡眠時無呼吸症候群を疑うべき症状は、「夜中の大きないびき」「日中の強い眠気」「時々呼吸が止まっている」「起床時に頭痛やだるさがある」。日本人は睡眠時間の短さでは世界トップなので、日中の強い眠気が必ずしも睡眠時無呼吸症候群(または別の睡眠に関連する病気)によるものとは言えないが、検査を受けないことには判別がつかない。
■CPAPは短時間睡眠では効果不十分
睡眠時無呼吸症候群は全身にさまざまな悪影響を与え、合併症を引き起こす。例えば、高血圧。睡眠時無呼吸症候群の患者の50%は高血圧を合併しているといわれている。
また、無呼吸で低酸素状態になるとインスリンの働きが悪くなり、糖尿病を発症しやすくなる。
肥満で睡眠時無呼吸症候群の人は、肥満に高血圧、糖尿病が合わさると心筋梗塞や脳卒中を起こしやすくなる。いずれも死に至ることもある病気。睡眠時無呼吸症候群は死亡リスクが高く、中等症以上を8年間放置すると死亡率が約37%という報告もある。