繰り返す気管支炎、肺炎、中耳炎…「原発性免疫不全症」かもしれない

診断に至っていないケースも

 小児では「気管支拡張症を発症する」「1年に2回以上肺炎を繰り返す」「抗菌薬を服用しても2カ月以上治癒しない」など。

 詳しくは、武田薬品工業の「PIDチェックシート」を見るといい。

「『10の徴候』の中でも特に重視するのが家族歴です。患者さんによくよく話を聞くと、乳幼児期に感染症で死亡した人がいるという話が出てくることがあります」

 PIDの診断は4段階で行う。10の徴候に該当する場合、最初の段階で調べるのが、免疫に関係する白血球の状態など。血液検査なので、一般の臨床医でも調べられる。最終的にはPID専門施設の受診が必要となるが、数は少ないものの、各都道府県に施設がある。

4 / 5 ページ

関連記事