高齢者の正しいクスリとの付き合い方

「漢方薬は安全」は大間違い 重大な副作用が起こるケースも

複数服用している方は注意が必要

 甘草による副作用が起こっていないかを確認するため、医療機関では定期的に血液中のカリウム量を調べてはいますが、いつどのようなタイミングで起こるかはわかりません。やはり、一度ご自身が服用している漢方薬に含まれる生薬の種類を確認してみることをおすすめします。

 他にも漢方薬の種類によっては、重大な副作用として間質性肺炎や肝機能障害などが報告されているものがあります。

 だからといって過度に心配する必要はありませんが、「漢方薬は安全だ」という過信も禁物ですよ。

3 / 3 ページ

東敬一朗

東敬一朗

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

関連記事