このままテクノロジーが進化していけばAIは医師よりも正確に病気を診断し、人間より優れた手術を行えるようになる可能性は高いと考えます。5年から10年先にはAIによる診断と治療はごくごく当たり前になっているでしょう。
「ChatGPT」と呼ばれる対話型AIの進化は、その根拠のひとつといえます。実際、米国の研究では、健康についての約200件の相談に対する回答を専門家が評価したところ、79%は人間の医師よりもChatGPTのほうが正確で質が高いと評価したのです。
■人間らしく生きる時間を増やす助けにもなる
こうしたAIの急速な進歩に、米テスラ社CEOのイーロン・マスク氏らは警戒する発言をしています。AIに仕事を取って代わられる人間が大量に出るだろうという意見もあります。たしかにそうした一面はあるでしょう。しかし私は、AIはわれわれが人間らしく生きる時間を増やすために役立ってくれるのではないかと考えています。
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」