サナダムシのような寄生虫感染では、白血球の一種である好酸球が増加するのですが、好酸球はアレルギー疾患の時にも上昇します。昨今、寄生虫疾患は減少していることから、血液検査での好酸球上昇はアレルギー疾患をまず疑われることになるでしょうが、好酸球は本来、寄生虫などを攻撃し体を守る役割を担っているのです。
サナダムシの治療(駆虫)には、吸虫駆除剤「プラジカンテル錠」の内服や、消化管造影剤「アミドトリゾ酸ナトリウムメグルミン液」の服用・注入などが行われます。プラジカンテルの駆虫率は90~100%、アミドトリゾ酸ナトリウムの駆虫率は約78%とされています。
東京の目黒には目黒寄生虫館という博物館があります。世界でも珍しい寄生虫専門の博物館で、入館料も無料です。興味のある方は一度訪問してみてはいかがでしょう。
感染症別 正しいクスリの使い方