東洋医学を正しく知って不調改善

薬膳の基礎知識…「医食同源」「薬食同源」に基づいた食事療法

王瑞霞氏(提供写真)

 さらに人間の体質も、寒体質、熱体質、そのどちらでもない真ん中の3種類に大別できます。寒体質の人は寒がりで、寒さや冷えに敏感、手足がいつも冷たく全身が冷えがち。一方、熱体質の人は暑さや暖かさに敏感で、手足がいつも温かくて全身がほてりやすく、汗もかきやすい。真ん中体質の人はそのどちらでもなく、寒・暖のバランスが取れた体質です。

 ご自分の体質を分かった上で、それに合わせて上手に食べることが体質改善や未病につながります。それが薬膳の神髄。寒体質の人は体を温める食材を、熱体質の人は体を冷ます食材を積極的に取るようにすれば冷えや暑がりの改善ができるのです。

 ただ、何事も過剰は禁物。また、調理の仕方、食材の組み合わせなどによってその性質は変わります。ですから専門家以外の人に向けた簡易な紹介本などを参考に、薬膳を日常生活に取り入れ、元気な毎日を過ごしてください。

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王瑞霞

王瑞霞

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員。中国山東中医薬大学卒業。中国北京中医薬大学大学院修了。日本大学医学部医学博士。鍼灸師、登録販売士。

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