第一人者が教える 認知症のすべて

「脂質異常症」放置するとどうなる? 認知症の発症にも関与

レステロールは運動よりも食事の見直しが重要

 その後のYさんですが、最近、LDLコレステロールを下げる薬を飲み始めたそうです。

 Yさんと同様「コレステロールが高い」と言われていたテニス仲間が脳梗塞を起こしたことがきっかけ。幸いにも命に別条はなく、後遺症もなかったそうですが、その仲間の話を聞いて「コレステロールが高いのは、まずいんだな」と考えるようになったとのことでした。

5 / 5 ページ

新井平伊

新井平伊

1984年、順天堂大学大学院医学研究科修了。東京都精神医学総合研究所精神薬理部門主任研究員、順天堂大学医学部講師、順天堂大学大学院医学研究科精神・行動科学教授を経て、2019年からアルツクリニック東京院長。順天堂大学医学部名誉教授。アルツハイマー病の基礎と研究を中心とした老年精神医学が専門。日本老年精神医学会前理事長。1999年、当時日本で唯一の「若年性アルツハイマー病専門外来」を開設。2019年、世界に先駆けてアミロイドPET検査を含む「健脳ドック」を導入した。著書に「脳寿命を延ばす 認知症にならない18の方法」(文春新書)など。

関連記事