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糖尿病の新たな指標「Time in Range」ってなんだ?血糖変動を示す

持続血糖測定器(CGM)で血糖値を管理する(C)iStock

「Time in Range」(TIR)という言葉をご存じか? 持続血糖測定器(CGM)の普及に伴って、血糖値を管理する新しい方法のこと。CGMで測定した血糖が目標域に入った時間の割合を計算した値で、糖尿病合併症の発症・進展や死亡率と関係するとの報告が増えていることから血糖変動を示す新たな指標として注目されている。

 2019年6月の米国糖尿病学会で発表された「CGMによる血糖コントロール指標」では、70~180㎎/デシリットルを目標範囲内として、この範囲内にある時間をTIR、それより高血糖域にある時間を「Time Above Range」(TAR)、低血糖域にある時間を「Time Below Range」(TBR)と定義して、それぞれの時間帯を時間/日もしくはその割合で表現することが推奨されている。

 さらに、TARは181~250㎎/デシリットルのレベル1と、250㎎/デシリットルより上のレベル2に区分され、TBRは54~69㎎/デシリットルのレベル1と、54㎎/デシリットルより小さいレベル2に区分される。

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