科学が証明!ストレス解消法

粗暴な言葉を口にする人ほど、実は正直で誠実な傾向がある

感情を抑えられず汚い言葉を吐いてしまうこともあるが…

 その結果、より多くの汚い言葉を使っている人たちが、実生活では正直であると示されました。口は汚いかもしれませんが、思ったことをそのまま表現してしまう人は、裏表がないとも言えます。すなわち、誠実と受け取ることもできます。毒舌家のタレントが、視聴者の支持を集めるように、汚い言葉を吐く=ネガティブとは限らないのです。

 一方で、罵り語を吐くのは健康にはよくないという研究もあります。米国ジョンズ・ホプキンス大学のクレイグ・エワートらは、10分間、罵り、皮肉、批判などの言葉を出させると、どんどん血圧が上がっていく──ということを実験的に確認しています。

 嫌なものは嫌であるとはっきり口にすることは、ストレスをため込まない、上手なセルフコントロール術ですが、なんでもかんでも悪態をつけばいいというわけではありません。自分の感情と上手に付き合うためには、適度に、正直に感情を吐露するようにしてください。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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