下肢にしびれや痛み…脊柱管狭窄症の最新治療「FEL」は手術後3時間で歩ける

歩くのがつらいと感じているなら高齢者でも積極的な治療の検討を(C)日刊ゲンダイ

「脊柱管狭窄症は高齢者に多い。入院期間が短ければ短いほど、術後すぐに動ければ動けるほど、認知機能の低下やフレイルのリスクを下げられる。そういった観点からも、FELはメリットの大きい治療法だと考えています」

■手術を検討するタイミングは?

 ただし、FELは医師の技量が求められる治療のため、実施している医療機関がまだ少ない。また、FELが向かない脊柱管狭窄症もある。

「脊柱管狭窄症の中には、腰椎すべり症が起因しているものもあります。それによって腰椎の不安定性が高すぎると、FELで神経の圧迫部位(黄色靱帯など)を取り除くだけでは対応できず、金具で背骨を固定する固定術が必要となることもあります。しかし、固定術で生じるデメリットも複数あるので、なんとかFELで治療ができないか方法を探ります」

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