痩せ薬「GLP-1受容体作動薬」はどう使うべきか…適応外使用が問題に

楽に痩せられる?

■「薬だけ」ではダメ

 2023年3月、「肥満症」の治療薬としてGLP-1受容体作動薬が承認された(商品名ウゴービ)。前述のオゼンピックと同成分で、最大投与量はウゴービがオゼンピックを上回る。発売は24年2月22日予定だ。

 では、発売以降は、健康保険適用でダイエットのためにGLP-1受容体作動薬を正々堂々と使えるようになるのでは──。そんな期待が生まれるかもしれないが、対象者は厳格に決められている。

 それは、①高血圧、脂質異常症、2型糖尿病のいずれかの病気があり、食事療法や運動療法を行っても十分な効果を得られず②肥満度を測るBMIが35以上か、27以上で肥満に関する健康障害(囲み参照)が2つ以上あるか。

 また、処方できる医療機関も、一定の要件を満たしたところに限られている。

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