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アメリカでは乳がんの死亡率が低下、若い大腸がん患者は増加

若い大腸がん患者は増加している(写真はイメージ)/(C)iStock

 アメリカ人の死因において、がんは心疾患に続き第2位です。ところが興味深いことに、がんによる死亡率は過去30年間、下がり続けている事がわかりました。一方でがんと診断される人の数は増え、特に若い大腸がん患者が増加していることが注目されています。

 米国がん協会は、過去30年間に400万人以上のがん死亡が回避されたとレポートしました。これは、喫煙の減少、一部のがんの早期発見、治療方法の改善によるものと考えられています。

 特に死亡率が下がっているのは乳がんで、1975年の10万人あたりの死亡48人から、2019年には27人に減少しています。

 一方懸念されているのは、がんの罹患率の増加です。

 2015年から2019年にかけて、前立腺、肝臓(女性)、腎臓、口腔がんとメラノーマの罹患率は、毎年2%~3%増加しました。また若い成人(30~44歳)の子宮頸がんと55歳未満の大腸がん罹患率も毎年1~2%増加しています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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