歯周病と虫歯には「カビ」ケアが大切…目指すは残歯20本

写真はイメージ

 ところが、「歯垢についての重要な問題が一般の人に認識されていない」と木村院長は言う。それは真菌の問題だ。

「口腔内には細菌と共にさまざまな真菌=カビが生息しています。問題は、カビが多い口腔内の歯垢は病原性の強い嫌気性菌の割合が増えるのと、ネバネバして歯磨きをしても取りにくい歯垢になること。対してカビが少ないとふわふわした清掃しやすい歯垢になる傾向にある。つまり、口の中のカビを少なくできれば、虫歯や歯周病の原因となる歯垢を変えることができるのです」

 実際、木村院長は2017年に鶴見大学歯学部の教授や製薬会社との共同研究で「抗真菌剤の長期使用が歯垢量を減らし歯垢の粘着性も低下させる」ことを明らかにしている。木村院長は24年間の抗真菌剤配合の歯周病・虫歯予防の研究結果を反映した歯磨き剤(※)の開発に成功。昨年末から販売している。

4 / 5 ページ

関連記事