介護の不安は解消できる

認知症に備え「エンディングノート」に記入しておくべき内容は?

写真はイメージ(C)iStock

 日本人女性の約半数、男性の4分の1が90歳を祝う「卒寿」を迎えているのはご存じですか。日本は世界一の長寿国である一方、認知症の患者数も世界一といわれています。

 認知症の発症に備えて準備しておきたいのが「エンディングノート」です。いつか訪れる最期に備えて自分にまつわる情報や希望を記すノートで、万が一、認知症を発症しても所有する資産や終末に関する希望を記入しておけば、意思疎通が難しくなったとしても家族に自分のことを伝えられます。

 ただ、高齢の親がなかなか記入してくれないとご家族から相談を受けるケースが少なくありません。本人いわく、「字が汚いから人に見られたくない」「書くのがおっくう」「妻より先に自分が死ぬから必要ない」など背景にはそれぞれ記入をためらう理由があります。まずはご家族が実際に書いてみて親が記入したがらない気持ちを理解しましょう。記入を促す際は、最初からすべて埋めようとせず、まずは口座番号など事実の書き写しから始めるといいでしょう。自力で書くのが難しい方であればご家族が聞き書きしても構いません。

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