依存症から命を守る

【ギャンブル依存症】借金200万円…それでもパチンコ通いをやめられない

写真はイメージ

 30代男性は就職を機にお金に余裕ができパチンコ店に通うように。当初は週1回、5000円までと決めていたが、20代半ば頃から次第に回数が増え、消費者金融からの借金を繰り返し、その額は200万円まで膨らんだ。自分では返済できず親が肩代わりしたが、隠れてパチンコホールに通い仕事もおろそかになり親の勧めで受診した。

「依存症になるとお金を工面するためにウソをつくので、周りから愛想を尽かされ孤独になり、最終的に自殺する方も少なくありません。借金をするほどのめり込んでいれば依存症の可能性が高いので治療が必要です」

 依存症になると遅延報酬障害によって「ギャンブルの負けはギャンブルで返す」といった考えに至る。そういった認知のゆがみを正す認知行動療法や、当事者が集まって体験談を話すミーティングを通して自分を見つめ直し、依存症からの脱却を目指す。ADHDが原因となっている場合には、脳内報酬系を刺激する薬物療法を約6カ月継続するとギャンブルへの関心が薄れるという。

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