「酸素を使ったり医療用麻薬で苦しさをコントロールしたりできます。あと血小板って血を止める作用があるんですが、どこもぶつけてなくても出血してしまうことがあり、脳出血や消化管出血を起こすという方もいます。転倒をしないように細心の注意を払う必要があります」(私)
「そうなんですね。主人も交えて話すと、わかったと言いますが、認知症なのでどこまで覚えているのか。でももうしょうがないのかなって思ってます」(奥さん)
「輸血しなくても、貧血による息苦しさに対していくつか対応ができますので」(私)
「わかりました」(奥さん)
これまでにも、さまざまな考え方や思いの患者さんやご家族と接してきましたが、みなそれぞれの思いで、最期の決断をされています。
そんな時に我々は色眼鏡をかけず、できるだけそんな思いや願いを尊重し応えることが、在宅医療の大切な役割ではないかと考えるのです。
老親・家族 在宅での看取り方