役に立つオモシロ医学論文

子供のインフルエンザワクチンのベストな接種タイミング

接種から免疫機能が高まるまで一定の時間がかかる

 その結果、インフルエンザワクチン接種は、定期健診を受診した日、もしくは子供の誕生月に行われることが一般的でした。

 また10月に生まれた子供は、10月にワクチン接種を受ける割合が高く、インフルエンザ感染症の診断率も低いことが分かりました。

 たとえば、8月生まれの子供と比べて、10月生まれの子供では診断率が12%、統計学的にも有意に低下していました。

 論文著者らは「インフルエンザワクチンは、一般的に10月の接種が推奨されており、本結果はそれを裏付けるもの」と結論しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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