やけどの正しい治し方(1)「ラップ療法」で本当にしっかり治せるのか?

一般人では感染リスクがある(C)iStock

「Ⅱ度熱傷にはさらに、浅い真皮のやけどである『SDB(スーパーフィシャル・ダーマル・バーン)』と、深い真皮のやけどである『DDB(ディープ・ダーマル・バーン)』があって、この2つは同じⅡ度熱傷であっても、まったく違うものなのです。その判定は専門医でも難しい。やけどは深度によって予後が変わってくるので、その判定が非常に大切です。SDBの場合はラップ療法でもうまく管理すれば治りますが、DDBはそうではありません。また、深度の浅いやけどであっても、感染を起こしてしまうと深いやけどに進展したりもします」

 つまり、専門家が状態を見極めた上であれば、ラップ療法でやけどを治すことも可能だが、一般人が行うのは、感染を引き起こすリスクがあるため、絶対にNGということだ。

 ではなぜ、患部をラップで覆うとやけどが治るのだろうか。(つづく)

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