「HPVワクチン」は子宮頚がんを予防する唯一の策 大規模調査で、健康被害とは無関係との結果

子宮頸がんは「予防できるがん」/(C)日刊ゲンダイ

「積極的勧奨の差し控えで接種機会を逃していたためです。15歳以上で9価ワクチンを接種する場合、3回という決められた回数の接種を終えるまで最短で6カ月かかります。無料接種を考えているなら、今年9月までに1回目を打たなくてはなりません」

 無料期間を越えると、自費。9価ワクチンは3回で約10万円かかる。ただ、性交渉の有無を問わず、45歳までの年齢層ではHPVワクチンの有効性が認められているので、自費でも検討する価値はある。接種回数は、15歳以上は前述の通り、15歳未満で接種し始めた場合、2回となる。

■男性の接種費用を助成する自治体も

 イギリスでは男性81%の接種率──。男性も、HPV感染が中咽頭がんや肛門がん、尖圭コンジローマなどの発症に関係していることが明らかになっている。日本ではこれまで定期接種の対象外(=自費)だったが、今年1月、東京都は区や市などの自治体が男性の接種費用を支援する場合、その費用の半分を都が補助する方針を明らかにしている。対象は小学6年生から高校1年生までの男性だ。

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