老親・家族 在宅での看取り方

呼びかけに応じない状態でも好きなクラシック音楽が流れると目が輝く

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ぼーっとしている時間が増え、調子が悪い時は介護する者と目は合うものの、呼びかけに応じません。ですが好きなクラシック音楽のCDを聴いている時だけは、なぜか様子が全然違って、目を輝かせるといいます。

 そんな患者さんが入所するホスピスとは、専門的な緩和ケアを受けるために看護師が24時間常駐している施設です。鎮痛剤や医療用麻薬の使用、人工呼吸器などの医療器具の管理もおこない、通常の病棟にいるのと変わらぬケアを受けることができます。苦痛を取り除くことに力を入れており、最期が近い方が入居されています。

 時にご家族が一緒に宿泊することもでき、自由度もある程度保障されているところが特徴といえます。

 ご家族は急変時の救急搬送は望まれていませんが、できる限り苦しみをなくす対処はしてほしいと希望をお持ちです。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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