ある程度、傾聴や共感を続けていると、お子さんの中には今まで溜め込んでいた熱い思いが喚起されてきて、「悪いと思っているならもっと詫びろ、過去を償え」といった攻撃が親に向けて吹き出してくることや、「自分のこれまのつらい気持ちを少しでも反省する気があるなら、あれを買え、これを買え」といった無茶な要求を突きつけてくることも珍しくありません。
これは、小さなお子さんの“試し行動”のようなもので、基本的には親の共感は本人にとってはうれしいことであるのです。ただ、過去に散々期待しても報われず裏切られたという体験を重ねていることからどうしても猜疑心が拭えず、「ぬか喜びしてかえって傷をえぐられるような思いはもうごめんだ」「ハードルを上げても親が本気で向き合ってくれ続けくれるのか?」を確認したいという警戒心の為せる技だと理解できます。
⑧責められても“売り言葉に買い言葉”を避け、気の済むまで言わせる
「不登校」「ひきこもり」を考える