医療数字のカラクリ

かぜは何日で治るのか

 ここ半年にわたって、糖尿病、寿命についての数字を紹介してきました。今回からは新シリーズです。ただ新シリーズといっても結局は似たようなものになってしまうかもしれません。そうならないように注意しながら、今回はかぜを例に医療にかかわる数字のカラクリを見ていきましょう。

 健康な成人のかぜについて、以下のように書かれていたとしましょう。どれが一番興味を引くでしょうか。

●かぜは平均4日で治る

●かぜの50%は3日で治る

●かぜの25%は2週間以上治らない

●かぜの10%は3週間以上治らない

 いずれも医学的には間違った言い方ではありませんが、皆さんに一番なじみが深いのは「平均4日で治る」ではないでしょうか。問題はこの「平均」という意味です。

 私たちは毎日、天気予報で平均気温という言葉を耳にします。それをもとに、医療における平均を考えてみましょう。

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名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」院長、「CMECジャーナルクラブ」編集長。自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、東大医学教育国際協力研究センター学外客員研究員。臨床研究適正評価教育機構理事。7月末に「検診や治療に疑問を感じている方! 医療の現実、教えますから広めてください!!」(ライフサイエンス出版)を出すなど著書多数。