医療数字のカラクリ

かぜは何日で治るのか

 ここ半年にわたって、糖尿病、寿命についての数字を紹介してきました。今回からは新シリーズです。ただ新シリーズといっても結局は似たようなものになってしまうかもしれません。そうならないように注意しながら、今回はかぜを例に医療にかかわる数字のカラクリを見ていきましょう。

 健康な成人のかぜについて、以下のように書かれていたとしましょう。どれが一番興味を引くでしょうか。

●かぜは平均4日で治る

●かぜの50%は3日で治る

●かぜの25%は2週間以上治らない

●かぜの10%は3週間以上治らない

 いずれも医学的には間違った言い方ではありませんが、皆さんに一番なじみが深いのは「平均4日で治る」ではないでしょうか。問題はこの「平均」という意味です。

 私たちは毎日、天気予報で平均気温という言葉を耳にします。それをもとに、医療における平均を考えてみましょう。

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名郷直樹

「CMECジャーナルクラブ」編集長。東大薬学部非常勤講師。東大医学教育国際協力研究センター学外客員研究員、臨床研究適正評価教育機構理事)自治医科大卒。名古屋第二赤十字病院にて研修後、作手村国民健康保険診療所にてへき地診療所医療に携わる。95年同診療所所長。05年東京北社会保険病院臨床研修センター長。「『健康第一』は間違っている」などの著書がある。